人生初のバイトで出会った不思議な常連さんたち③
エントリーNo.3 ある意味、最強かもしれない自転車おばあちゃん
アメニモマケズ、カゼ二モマケズ、今日も彼女は自転車です。
お世辞にも、綺麗な身なりとは言えない彼女は大量のタダ券の束を輪ゴムで束ねてやってきます。 その束をカウンターに広げて、使えるものを取ってくれ状態。正直あまり歓迎したいお客様ではありませんでした。
その日は雨でしたが、いつものように颯爽と表に自転車を停めると、少し黄ばんだ雨合羽から雨を滴り落としながら入ってきました。
雨でびちょびちょなのに、なんだかご機嫌、めっちゃ話したそう。
私の予感は的中しました。意気揚々とおばあちゃんは自慢話をはじめたのです。
「昨日な、あんたんとこの(マ◯ドナルドの)◯◯店に、あれに乗ってドライブスルー行ってきてん。」
この時は、私の耳はちくわ状態で適当にうなずいていたのですが、後から考え直すと彼女は前代未聞のことを成し遂げた、ある意味、最強の体験を語っていたのです。
どういうことかと言うと、
まず、「あれ乗って」と言った時に彼女が指した先にあったのは、もちろん、おわかりですよね 笑 自転車です。
自転車でドライブスルー?! 一応、車って付いてるけど!
と、これだけでも、思い出して爆笑したのですが、のちのち、この店舗の情報を確認するとドライブスルー対応店舗ではないことが判明!!!
ただ、表通りと裏通りにそれぞれに自動ドアがあることも判明!
表通りの自動ドア→店内で注文→受け取り→裏通りの自動ドア
って、自転車で駆け抜けたん?
ある意味、最強かもしれないおばあちゃんの話でした。